弁護士コラム

第225回

『雇用保険上の傷病手当とは??』について

公開日:2026年2月9日

退職

弁護士法人川越みずほ法律会計の弁護士の清水隆久と申します。

退職代行を専門的にはじめて早いもので、数年が経ちました。

その間、数多くの退職代行をした経験から「これは」と思うことをコラムにします。

コラム第225回は『雇用保険上の傷病手当とは??』について解説します。

目次

1.雇用保険上の傷病手当について

雇用保険上の傷病手当の相談がよくあるのでコラム形式で清水弁護士が解説します。雇用保険上の傷病手当とは、失業等給付の一種になります。

要件としては、15日以上、傷病により就業不可の状態にある場合に、ハローワークで手続きをすることで受給が可能となります。

雇用保険上の傷病手当の注意としては、❶基本手当の受給条件を満たしていること、❷病気やケガが理由で15日以上、仕事に就くことができないこと、❸病気やケガなどはハローワークに求職の申し込みをした後に発生していること、の3点になります。

この中でも、❶基本手当の受給条件を満たしていることについては最も注意が必要な点になります。❶基本手当の受給条件を満たすための基本手当の受給条件について解説します。

❶基本手当の受給条件としては、①ハローワークに求職の申し込みをしていること、②就職しようとする意思と能力があるものの、仕事に就けていないこと、③仕事を辞める日の前2年間に、雇用保険に入っていた期間が通算で12ヶ月以上(例外として6ヶ月以上)あること、になります。

ここまでのポイントをまとめますと、ハローワークに求職の申し込みをするにあたり、病気やケガなどで働くことができる状態であったものの、求職申し込み後に、労務不能の状態になることが必要です。

仮に、求職の申し込み時にすでに労務不能であれば、雇用保険上の傷病手当を受給することができません。また、労務不能が30日以上であれば基本手当の延長をすることになります。

2.傷病手当の受給期間について

傷病手当の受給期間については、基本手当を受給している間に、病気やケガで仕事に就けない期間が対象となります。基本手当の所定給付日数から支給された日数を差し引いた日数が、傷病手当の上限日数になります。

3.基本手当と傷病手当の違い、支給されない場合について

病気やケガなどが原因で就業できない期間による手当の違いについては、以下の通りとなります。
・15日未満:基本手当
・15日以上30日未満:傷病手当
・30日以上:申請により基本手当の受給期間を延長(最大4年以内まで)、または、基本手当の支給残日数の範囲で傷病手当を受給する。

次に、傷病手当が受け取れない場合の一例は以下の通りとなります。
・待機期間:受給資格決定日
・給付制限期間:自己都合2ヶ月(※注意:令和8年2月7日現在)

4.まとめ

傷病手当とワードについて、健康保険上の傷病手当と雇用保険上の傷病手当の二つにあります。

健康保険上の傷病手当以外でも雇用保険上の傷病手当についてもよくある質問の一つになりますので、改めてコラムでまとめました。

退職代行後に、体調不良などがあった場合には、失業保険(基本手当)上の傷病手当が支給されることがあります。

・参考コラム

第169回『弁護士による再就職手当は一括でもらえる?就業促進定着手当申請サポート【相談窓口】』について

第218回『国民健康保険料の減免方法【弁護士が解説】』について

弁護士法人川越みずほ法律会計の紹介

いち早く退職代行を手掛け、今までも多数の相談及び解決事例があります。
今回、その中でもご質問が多いご相談事項をコラム形式でまとめました。

この記事の執筆者

弁護士清水 隆久

弁護士法人川越みずほ法律会計 代表弁護士

埼玉県川越市出身

城西大学付属川越高校卒業、中央大学法学部法律学科卒業、ベンチャー企業経営、労働保険事務組合の理事、社会保険労務士事務所の代表を経て、予備試験合格、司法試験合格、司法修習終了後、弁護士法人川越みずほ法律会計を設立、同弁護士法人代表に就任。労務・税務・法律・経営の観点から、企業法務に関わる傍ら、東から西へと全国を飛び回る。社会保険労務士時代に得た労働社会保険諸法令の細かな知識を活かし、かゆい所に手が届く退職代行サービスを目指して日々奮闘中。2019年に携わった労働事件(労働者側・使用者側の両方。労働審判を含む)は、60件以上となる。